購買発注一覧の「選択パラメータ」の使い方を解説!入庫や請求書照合が未登録の発注伝票を調べる方法は?

 

選択パラメータとは?

購買発注一覧における選択パラメータとは、発注伝票の抽出条件を決めるキーを表します。
選択パラメータを使用することで、発注伝票を任意の条件でフィルタして一覧表示させることが可能です。

ユーザーさんからのよくある問い合わせとして、
「入庫や請求書照合が未完了の購買発注伝票を一覧に出したい」という要望があります。

SAPの標準レポートであるT-cd:ME2NやME2L、ME2Mなどの購買発注一覧を開き、第一画面にある選択パラメータを有効に使うことで、要望にあった伝票を一覧表示することができます。

以下、よく使われる選択パラメータを紹介します。

WE101(未処理入庫)

WE101を選択すると、「入庫を伴う発注伝票のうち、入庫を登録していない発注」を一覧に表示します。
T-cd:MIGOで移動タイプ103の「入庫保留在庫」を登録した場合も含まれます。
※資産として計上されていない(会計伝票の発生していない)入庫保留の状態も含まれるということです

その他の特徴として、以下が挙げられます。
  • 一度入庫して、その入庫を取り消した場合も、一覧表示の対象になります。
  • 発注伝票上の「納入完了区分」が設定されている場合は、一覧表示されません。
  • 「WE103(未処理入庫)」との違いは、WE101の方は在庫転送オーダーの伝票において、出庫数量が納入数量を上回った伝票を対象としますが、WE103の方は在庫転送オーダーの出庫数量は考慮しません
    ※WE101は、あるプラントAからBに出庫した状態の発注が一覧表示対象になります
WE103とWE107の違いは、調べてみた限りは特に差異はなさそうです。

WE102(登録済入庫)

納入済み(資産計上・会計伝票が転記された入庫)の発注伝票を一覧表示します。
WE106(登録済み入庫)との違いは不明ですが、おそらく無いはずです。

WE104(入庫保留在庫登録済)

WE104を選択すると、「入庫保留」を登録した発注を一覧に表示します。
T-cd:MIGOで移動タイプ103の「入庫保留在庫」を登録した発注、ということです。
WE105(入庫保留在庫登録済)との違いは不明ですが、おそらく無いはずです。

GUTSCHRIFT(登録済請求書)

GUTSCHRIFTでは、請求書照合が一部でも行われている発注伝票を一覧に表示します。
GUTSCHRIFTは、ドイツ語で買掛やクレジットという意味らしいです。

RECHNUNG(未処理請求書)

RECHNUNGは、請求書照合が未完了の発注を抽出します。
こちらはドイツ語で、計算(借方と貸方の計算)という意味のようです。

選択パラメータのコンフィグ

選択パラメータは、コンフィグにて任意の条件を設定したり、新規作成することができます。
コンフィグは以下パスから辿れます。
  • SPRO → 在庫/購買管理 → 購買管理 → レポート → 一覧範囲 → 選択パラメータ → 定義: 選択パラメータ 

ぜひ、参考にしてみてください。

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