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購買依頼・購買発注伝票に購買グループが設定される順番(品目マスタ・購買情報マスタ・伝票上の初期設定)

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  購買依頼や購買発注を登録するとき、購買グループはどのようにして自動設定されるのでしょうか。 調べてみたところ、以下のような動作となりました。 購買依頼の場合 ・品目マスタ > 購買依頼伝票上のユーザ初期設定 の順で表示 購買依頼伝票の場合、品目マスタ上の購買グループが最優先で設定されます。 品目マスタに購買グループが設定されていない場合、購買伝票の初期設定値が設定されます。 驚いたことに、購買情報マスタの購買グループは読み込まれませんでした。 購買発注の場合 ・購買発注伝票上のユーザ初期設定 が表示 購買発注伝票の場合、伝票の初期設定値の購買グループが自動設定されます。 こちらはさらに驚いたことに、品目マスタや購買情報マスタの購買グループは読み込まれませんでした。 購買情報マスタ上の購買グループの意味 それでは、購買情報に購買グループを設定する意味はあるのでしょうか。 結論としては主に以下の2点で、購買グループが影響しています。 ME1L等の抽出条件のキーとなる T-cd:ME1L(仕入先別購買情報)などの一覧で、購買グループを抽出条件として指定することができます。 権限設定によってアクセス可能なユーザを制御する 購買グループは、権限の設定次第で組織ロールとして使用することができるため、ユーザによって購買情報マスタの登録・変更・照会を制御することができます。 よかったら参考にしてみてください。

SAPクエリの実行結果(一覧画面)から該当レコードにジャンプする方法(レポート割当)

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  SAPでクエリを作り、欲しいデータを一覧表示できるようにした後、一覧上からトランザクションやマスタなど、各レコードにジャンプしたい時には、以下の方法で実現することができます。 ※ただし、ME23NやMIGOなどEnjoy画面には対応していない場合があります・・・ 実装手順 T-cd:SQ01(SAPクエリ:クエリ更新)から該当のクエリに変更モードで入ります。 画面上部の「ジャンプ」から、「レポート割当」を開きます。 「行挿入」をクリックし、「他のレポートタイプ」から「トランザクション」を指定します。 ジャンプ先のトランザクションコードを入力します。 すると、該当のトランザクションが「レポート割当」として一覧に表示されます。 これを保存します。必要であればトラックマークから移送をします。 実際にジャンプできるかどうか、クエリを実行してみて確認します。 購買情報マスタなど、非Enjoy画面の場合は正しくジャンプすることができます。

T-cd:MR21を使った品目マスタの原価更新手順

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  品目マスタの原価を更新する場合、T-cd:MR21(価格変更)を使って更新することができます。 ※一度設定した原価は、T-cd: MM02(品目マスタ変更)からは更新することができません 今回は、原価の更新にあたって確認しておくべき前提と、標準原価(原価管理区分S)を更新する際の手順を説明します。 【前提事項】発生する仕訳と更新内容 在庫がある品目の場合、MR21で原価を更新することにより、仕訳が発生します。 原価更新により評価益が発生する場合 (例) 在庫勘定 / 改定差額等の費用勘定 さらに、原価更新にともなって、在庫金額も更新されます。 (例)1個1,000円の品目を30個在庫しており、今回原価を1,100円に更新した場合 1,100×30=33,000円(3,000円在庫金額が増加) 原価を更新する場合は、SAP会計チームや原価チーム、財務経理部等の関係者とコミュニケーションをとりながら進めましょう。 【操作手順】T-cd:MR21を起動 はじめに、MR21を起動します。 第一画面では、以下を入力してEnterを押下します。 ・転記日付 ・会社コード ・プラント ・参照伝票番号 ・伝票ヘッダテキスト 転記日付の注意点 転記日付は、できる限り「同月内」かつ「翌日以降」の日付を指定しましょう。 当日日付を指定した場合、例えば原価の更新前後で在庫移動が発生すると、移動前後で金額が異なるなど混乱の要因となるためです。 ただし、過去日付も入力可能です。会計期間が開いている場合は前月を転記日として指定することもできます。 参照伝票番号、伝票ヘッダテキストの内容 これらは任意入力ですが、(原価を更新する品目に在庫がある場合は)MR21実行後に生成される会計伝票にもテキストが転記されます。 特に、参照伝票番号はFB03等の伝票一覧画面の抽出条件として指定できるため、原価変更の理由などわかりやすいテキストを入力することを推奨します。 原価変更画面 変更画面では、品目コードや変更後の価格などを入力します。 品目は複数品目を指定することができます。 価格単位を変更する場合の注意点 価格単位も原価同様に更新することができますが、注意点としては、現状の品目マスタの原価ビューに設定されている「原価計算ロットサイズ」を上回る値を入れてしまうとエラーになります。 (例)品目マスタ上、原

会計伝票からロジ伝票(受発注・入出庫・請求/請求書照合)をたどる方法

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  登録された会計伝票から、ロジ側の伝票( 受発注・入出庫・請求/請求書照合)をたどって内容を確認したい場合があります。 例えば、経理ユーザーから「この会計伝票について、発生経緯を教えて」というような問い合わせを受けた場合などです。 方法1 会計伝票 メニューバーから「関係ブラウザ」を確認 まず、T-cd:FB03などで会計伝票の照会画面を開きます。 その後、画面上部メニューバーの「環境」→「伝票関連処理」→「関係ブラウザ」を開きます。 該当の会計伝票に関連するロジ側の伝票がツリー表示されますので、ダブルクリックなどしてジャンプすることができます。 この方法は1つの伝票を調べる場合に有効です。 方法2 ACDOCAの各項目から確認 例えば100伝票など、多数の会計伝票にひもづくロジ伝票を調べる場合には、テーブルからたどる必要があります。 S/4HANAであれば、テーブルACDOCAの「購買伝票」や「受注伝票」など、ロジ側の伝票番号が格納される項目が用意されているので、そこから確認できます。 入出庫伝票については「参照伝票」(項目名AWREF)に、伝票番号が表示されます。 方法3 BKPF or BSEGの各伝票項目もしくは「オブジェクトキー」から確認 方法2と同じく、テーブルから調べる方法です。 テーブルBKPFもしくはBSEGから、ACDOCAと同様に「購買伝票」や「受注伝票」といった項目から確認可能です。 入出庫伝票に関しては専用項目がないため、オブジェクトキー(項目名AWKEY)に、該当の会計伝票の発生元となる「ロジ側の伝票番号」+「会計年度」が格納されているため、そこから辿るようにしましょう。 その他、もっと効率的な方法があるかもしれませんので、ご存じの方はTwitterや本ブログのコメントなどでお知らせいただけますと、ありがたいです。

ログオンユーザのGUIのバージョンを確かめる方法

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  SAPユーザが使用しているGUIのバージョンを確かめる方法があります。 方法1 T-cd:SM04(ユーザセッション)から確認 SM04を実行し、レイアウト変更ボタンを押下します。 「SAP GUIバージョン」を表示列に持っていきます。 簡単ですね。 方法2 T-cd:SE37(汎用モジュールビルダ)から確認 T-cd:SE37から"TH_USER_LIST"を実行し、"USERLIST"を開きます。 GUI VERSIONが表示されます。 いずれもログオンしているユーザのみが対象になります。 もし全ユーザのGUIバージョンを取得したい場合、全員に同じタイミングでログインしてもらうしかないようですw ちなみに、上記のトランザクション権限がない場合など、各ユーザが自分自身でGUIのバージョンを確認するには以下を試してみてください。 方法3 ユーザ自身で自分のGUIバージョンを確認 Windowsのメニューバー(Excel等のアプリが表示されている、画面下部の"SAP Logon"をクリックします。 画面のタイトルに、"SAP Logon 7xx " と表示されていると思いますが、その3桁の数字がGUIのバージョンです。

マイナス在庫を許可する方法(必要なコンフィグとマスタ設定)

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  業務上、利用可能在庫が0の場合でも、客先への出荷等で在庫移動が必要な場合があります。 (システム制約で在庫の入庫タイミングが合わない場合や、在庫がないが緊急で在庫移動が必要な場合など) コンフィグとマスタ設定で、利用可能在庫数量のマイナス残高を許可することができます。 コンフィグ T-cd:OMJ1もしくは以下のパスから、評価レベル・特殊在庫区分・保管場所ごとのマイナス在庫許可フラグをオンにします。 IMG > 在庫/購買管理 > 在庫管理/実地棚卸 > 出庫/在庫転送 > マイナス在庫許可 品目マスタ 品目マスタ上で、マイナス在庫許可を設定します。 「販売: 一般/プラント」ビューにて、「Ngt. Stock」フラグをオン もしくは、 「プラント Data/保管2」ビューにて、「プラントマイナス在庫」フラグをオン マイナス在庫を許可することのリスク マイナス在庫を許可した場合、(どれだけ気を付けても)周辺システムからのI/Fが絡むことで、在庫残高がマイナスのまま放置されてしまう可能性があります。 業務上どうしても必要なのか、また、マイナス在庫有無の見直しを月に1度設けられるかなど、検討の上実装するようにしてください。

請求書照合伝票の内部番号範囲は直しておこう(T-cd:OMRJ)

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  S/4HANAの初期設定(まっさらな状態)の、請求書照合伝票の内部番号範囲が、なぜか中途半端な番号範囲で設定されているため、システム本稼働前にコンフィグで修正しておくことを推奨します。 T-cd:OMRJもしくは以下のパスでコンフィグに入ります。 IMG > 在庫/購買管理 > ロジスティクス請求書照合 > 請求書受領 > 番号割当 > ロジスティクス伝票の番号範囲更新 > 設定: 請求書伝票の番号範囲間隔 コンフィグ画面に入った後、鉛筆マークの「編集」を押下します。 開始番号を、 例えば「5100000000」にするなど、番号を是正します。 ちなみに番号範囲のコンフィグは移送で各環境にインポートすることができないので、各環境ごとにコンフィグを実施する必要があります。