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品目マスタの利益センタを変更する時の注意点

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  品目マスタの販売/一般プラントビューや原価計算1ビューに、利益センタを設定することができます。 今回はその「品目マスタの利益センタ」を変更する時の注意点を紹介します。 在庫がある場合 後続の「警告画面」が発生するが、利益センタの変更は可能 利益センタを変更する必要がある場合 以下の例のようにFI側と不整合が生じないようにする必要あり 【例】利益センタAで登録済みの在庫Xを、利益センタBに変更し、在庫を消費すると、利益センタAではなくBで消費(Bでマイナス在庫が転記)される 発注伝票を登録済みの場合 該当の発注伝票に削除フラグを立ててさえいれば、在庫があろうと入庫・請求書照合まで行っていようと利益センタの変更は可能 未処理の受注登録済みの場合 エラーなく利益センタを変更可能(受注伝票登録時点の利益センタを引き継ぐため) 警告画面 上記の内容以外にもチェックすべきポイントがあるかもしれませんので、もしご存知の方がいらっしゃいましたら、Twitterでも本ページのコメント欄からでも、教えてください!

T-cd: OMSY(品目会計期間締め) 、テーブル:MARV(品目管理レコード)

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  T-cd:OMSY( 設定: 在庫/購買管理の会社コード )から、以下を行うことができます。 会社コードに割り当たっている会計期間を確認 前会計期間(前月)に転記可能かどうかを更新 SPROのパスは以下の通りです。 ロジスティクス - 一般 -> 品目マスタ -> 基本設定 -> 設定: 在庫/購買管理の会社コード  例えば、以下の会社コードSG01では、現在の会計期間は1998年3月、前会計期間は1998年2月になります。 ※特別な設定をしていない限り、カレンダ月に一致するはず この会計期間は、該当の会社コードに入出庫伝票などを登録していない場合、直接現在年月に更新することができます(T-cd:MMPVをひたすら繰り返す必要はありません)。 右側に「ABp」とありますが、ここにチェックをすると前会計期間に転記可能になります。 「DBp」は使ったことがないので詳細不明です。 テーブルでは、MARV(品目管理レコード)から確認できます。 こちらは会計期間の最終変更者と日時が分かります。 【2022/06/06 追記】 残業ペンギン様のブログ(ITビジネスライフ診断書)にて、会計期間締めに関する大変わかりやすい記事がありましたので、ぜひ参照ください。 残業ペンギン様、ありがとうございます! 【SAP基礎知識】SAPにおける会計期間締め(FI、MM、COついでに固定資産) https://mirukognosis.com/?p=607

T-cd:MIR5(請求書伝票の一覧照会 )とMIR6(請求書概要)の違い

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  請求書照合伝票を照会するのに、SAP標準の一覧ではT-cd:MIR5(請求書伝票の一覧照会 )とMIR6(請求書概要)の2つがあります。 分かる範囲で、それぞれの違いをまとめてみました。 MIR5(請求書伝票の一覧照会 ) メリット ALV形式でありExcelダウンロードできる 項目がいっぱいある(使わなそうな項目も多い) 第一画面の「エキスパートモード」の設定により、プラントで絞って一覧に表示することができる 第一画面の「エキスパートモード」の設定により、後続伝票となる会計伝票番号を一覧に表示できる MIR6にはない第一画面面で使用できる項目がある 請求書総額 予定外配送費用 通貨コード 換算レート 入力日付 入力時間 請求書および クレジットメモ間の選択 ワンタイム勘定を持つワンタイム得意先 どのトランザクションコードで転記した伝票なのかわかる(MIRO,MR8Mなどがわかる) 消費税額が表示される 予定外配送費用額が表示される デメリット 項目名が不親切(請求書伝票ステータス:5 など....  5は転記済みという意味です) MIR6(請求書概要) メリット 請求書照合伝票のステータスが一目で分かる(問題なければ緑、エラーがあれば赤など) 項目名が親切(請求書伝票ステータス:5 転記済み など) デメリット Excelダウンロードできない 消費税額が表示されない 予定外配送費用額が表示されない エンジニアにとって、もしくはユーザーさんにとって使いやすいのはMIR5かなと思います。 特にExcelダウンロードできることと、プラントで抽出できることは大きい気がします。 メリット・デメリットがMIR5とMIR6で裏表になっているものもありますが、参考にしてみてください。

購買依頼・購買発注の処理状況と承認区分、承認状況の見方(項目の意味)

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  SAPのヘルプなどを調べても具体的な情報がなかったのでまとめておきます。 テーブル:EBAN(購買依頼)、EKKO(購買発注 ヘッダ)での参照時にご利用ください。 購買依頼 処理状況(EBAN-STATU) ※後述のEBAN-BANPRとの混同注意 こちらは購買依頼を参照して他伝票へ変換されたかを表します。手動で変更することはできません。 N:未処理(購買依頼を登録しただけの状態) B:購買発注登録済み K:基本契約登録済み L:分納契約登録済み A:見積依頼登録済み その他:S,D,E,F,Gなどあり。詳細不明 購買依頼の処理状況(EBAN-BANPR) ※EBAN-STATUとの混同注意。こちらは承認に関する処理状況です。 02:有効(承認対象外の伝票と思われる) 03:承認作業中(未承認の伝票と、承認後に承認拒否された伝票) 04:一括承認用(詳細不明) 05:承認完了  08:承認拒否 承認区分(EBAN-FRGKZ) ブランク:承認対象外の伝票 2:見積依頼/購買発注(承認され、購買発注or見積依頼へ変換済み) X:ブロック(未承認の伝票と、承認後に承認拒否された伝票) その他:1,2,3,4,Aなどあり。詳細不明 承認状況(EBAN-FRGZU) ブランク:未承認(承認拒否されたものも含む) X:承認済み 購買発注 承認区分(EKKO-FRGKZ) ブランク:承認対象外の伝票 G:承認済み B:未承認(承認拒否されたものも含む) 承認状況(EKKO-FRGZU) ブランク:未承認(承認拒否されたものも含む) X:承認済み 購買伝票の処理状況(EKKO-PROCSTAT) ※EKKO-FRGZUとの混同注意。 こちらは購買伝票の承認に関する処理状況です。基本的に購買依頼と同じ。 02:有効(承認対象外の伝票と思われる) 03:承認作業中(未承認の伝票と、承認後に承認拒否された伝票) 04:一括承認用(詳細不明) 05:承認完了  08:承認拒否

購買依頼の「評価額」って何?

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  購買依頼伝票に「評価額」という項目があります。 この項目、購買発注の単価を購買情報などから拾ってきそうな雰囲気ですが、取得元は品目マスタの原価(標準原価、移動平均原価)です。 評価額の用途としては、 評価額の合計額に応じて、購買依頼承認の承認方針で考慮される(金額がx万円以上ならxx部長が承認、など) 承認者が金額を見て承認要否を判断する などがあります。 品目マスタの原価(とくに標準原価)が適切に更新されていればよいですが、そうでない場合はユーザーさんの誤解を招く要因になるので注意です。 コンフィグ 以下のパスから、評価額の項目選択(入力必須・任意・表示)を更新することができます。 SPRO -> 在庫/購買管理 -> 購買管理 -> 購買依頼 -> 定義: 伝票レベルでの画面レイアウト 該当の項目選択グループ(Fsel. :Field Selection)から、「数量と価格」を開きます。 「価格と購買価格単位」が、「評価額」に該当する項目です。 また、事前に「定義: 伝票タイプ」から該当の購買依頼伝票タイプにどの項目選択キーが割り当たっているかも確認してみてください。 SPRO -> 在庫/購買管理 -> 購買管理 -> 購買依頼 -> 定義: 伝票タイプ

T-cd: MMBE(在庫状況照会)の上位互換トランザクション

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  どの品目がどこにいくつあるか、関連する発注残や入出庫予定などを見るのに重宝するT-cd:MMBE(在庫状況照会)ですが、1品目しか参照できないという特徴があります。 以下の2つのトランザクションでは、複数品目を一覧で参照することができます。 J3RFLVMOBVEDH - 在庫状況照会(新規) RWBE - 在庫状況照会 J3RFLVMOBVEDH SAP ECC時代から追加されていて、元々はロシア向けに作られたトランザクションのようです。(名前が覚えられないw) デメリットとして日本語表記が一部のみで、英語表記中心となっています。 選択画面にて、在庫の転記日付が入力必須となっています。 ALV表示となっているので割と使いやすいです。 RWBE 本来は小売り向けのトランザクションのようで、MMBEなどのSAPの標準的なトランザクションと名称が少し異なります。 (2022/05/30 追記) ※「商品」は品目コードに相当しますが、「商品グループ」は品目グループに相当する項目ではないようです。 また、ALV表示にすることができます。 第一画面の「一覧照会」タブから、「ロット在庫」にチェックを入れることで、一覧上にロット番号を表示することが可能でした。 ※ただし、第一画面上でロット番号を検索条件に含めることはできません

T-cd: MCOMP 品目マスタの差分比較

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  2つの品目マスタの差分比較をするトランザクションがあります。 T-cd:MCOMPです(SAPメニューには載っていない) このトランザクションを使うことで、 登録内容に問題がないかをチェック こっちの品目ではこういう動きをしたのに、こっちではこう動く!なぜ?という問い合わせに対する調査 などができます。 比較できるのは2品目のみです。 差分(差異)のみを一覧に表示することもできます。 差分は赤で表示されます。